味覚の科学

レーズンは香りにどう影響するか、ジンジャーは味わいにどう影響するか。食べ物や飲み物を私たちがどのように味わうかに関するミステリーを科学者たちは常に考察しています。

味覚の4つの領域

味覚には、甘い、塩辛い、酸っぱい、苦いの4つの領域があります。

舌の異なる部分が異なる味覚を感知すると教えられたかもしれませんが、今では科学者たちはこれも俗説だと考えています。舌にある数千の味蕾が信号を脳に送り、それを脳が次に私たちが味わうフレーバーに解釈します。従って、私たちが飲んでいるものを理解するのは理論的には脳であって舌ではありません。

味覚はとても主観的なもので意見はさまざまです。ウイスキーのテイスティングを行っている人は、あなたの手引きになるような考え方を説明すべきですが、解釈は人によって当然異なるものです。

私がこれまでに読んだ中で最高のものは、”ノージングとテイスティングは客観的なものの主観的な評価”というものです。

アラン・ウィンチェスター,ザ・グレンリベット蒸留所マスターディスティラー

ボディ

ウイスキーのきめ細かさまたは口当たりが”ボディ”と呼ばれ、私たちがどう味わうかに影響を与えます。ザ・グレンリベットで私たちが使っている他より背の高い蒸留器は、より軽いスピリッツを造ります。その理由は、最も軽い蒸気だけが最上部に達してライン・アームに入り凝縮してウイスキーになるからです。小さい蒸留器の場合は、もっとオイリーでヘビーなスピリッツが造られます。

フィニッシュ

ウイスキーを飲み込んだ後に口の中に残るフレーバーの時間の長さを”フィニッシュ”と言いますが、これはウイスキーのテイスティングで重要な役割を果します。ザ・グレンリベットでは、フィニッシュの長さは製品によって異なり、短いから、中間、長いまであります。すべての製品の最初のスピリッツは同じですからフィニッシュは使用される樽に依存することになります。

ウイスキーを評価することは、魅力のある啓発的で楽しいことです。友人との間では特にそうです。しかし、あまり考え過ぎないようにするのが一番です。味わうのが何であっても、それを受け入れるようにしましょう。最も重要なことは、あなたがウイスキーを楽しむことですから。